ほとんどの人が、「メモを取りなさい」と言われたことがあると思います。
でもこの「メモを取る」を正しく使えているでしょうか。
今回は「メモを取る」についてきちんと考えてみたいと思います。
メモを取る時ってどういう時でしょうか。
メモを取る目的の一つは、何かを忘れないようにするため、です。
やることリスト、買い物メモ、大事な気づき、教えてもらったこと、などなど。
授業中のノートもメモの一種と言えるでしょう。
ただ、こう感じたことはないでしょうか。
「それ、わざわざメモ取る必要ある?」
メモが必要になる場面というのは、情報源が一定時間後になくなってしまう場面です。
ふと思い浮かんだけど数秒後には忘れるであろう気づき、冷蔵庫を見ている今は覚えているけど数秒後には忘れるであろう買い物リスト、口頭で伝えられた内容、授業終了後には消されてしまう黒板。
このうち、気づきや買い物リストはメモが活躍する場面でしょう。
しかし、口頭で伝えられた内容や黒板はどうでしょうか。
新しいアルバイトが入る度に同じ内容を伝えてメモを取らせて… 毎年同じ内容を黒板に書いてノートを取らせて…
毎回同じ内容なのであれば、すでに内容のまとまった紙を渡せばそれで十分です。
メモを取っている時間がもったいないです。
ノートを取るのに忙しくて先生の話している内容が全く頭に入っていない授業すらあります。
ただ黒板を写して終わる授業であれば、参考書を買った方がよっぽどマシです。
メモするよりも写真や動画で取っておいた方が良い場面もあるかもしれません。
メモを取るもう一つの目的は、要点を素早く思い出すため、です。
本を読んで大事なところをメモする。講義を受けて大事なところをメモする。など。
先ほどの授業中にノートを取るというのは本来こちらの意味があるはずです。
ただしこれには、すでにまとまった詳しい情報がある。という前提が必要です。
詳しい情報源があって初めて要点をまとめたメモが活きてきます。
そして、書きすぎてしまうと結局要点がよく分からなくなって、メモを取った意味がなくなってしまいます。
つまり、メモには適切な量があるということが分かります。
メモ、印刷、動画、写真、PDFなど様々な方法があり、それぞれに良いところ悪いところ、向き不向きがあります。
メモを取るとき、取らせるとき、何かを人に伝えるときはその方法が適切かどうか一度考えてみると良さそうです。