TCG(トレーディングカードゲーム)

トレーディングカードゲーム(以下、TCG)というと、日本だと遊戯王やデュエマ、ポケモンカードゲームなどがある。
始まりはアメリカでのマジックギャザリングらしい。
1993年のことなので、まだ30年くらいしか歴史がないジャンルだ。
自分自身、小中高と遊戯王に結構はまった。

要素として大きいのは、事前にデッキを組んでおいて自分のデッキ使って戦うことだろう。
バリエーションの数がかなり多くなるので全然飽きない。
このデッキ構築の段階でもう楽しい。
手持ちのカードから、どんな戦略で戦えば強いか考え、どのカードを採用するのか考える。
そして考えた戦略が実際の戦いで活きて勝てたときはとても気持ちいい。

金銭的に全てのカードを集めるのは難しいことから、人それぞれのデッキがある程度絞られてきて、個性が出てくるのもまた面白い。
やはり、自分の個性が出ること、その個性の出た自分のデッキで勝つことがTCGの魅力である。

戦う以外にも集めること自体を楽しむコレクターもいる。
レアなカードや綺麗なカードを入手して飾るという楽しみ方もある。

今度はビジネスとしてTCGを見てみよう。
TCGビジネスは基本的にカードを販売し、その収益で成り立っている。
また、販売方法も、パックという形で何が入っているか分からないように売っている。
ここにギャンブル要素を入れることで欲しいカードを手に入れるためにかなりの数のパックを買わせることができる。

新しいカードを発売することでずっと収入が入り続ける。
これは売り切って終わりのゲームにはない強さだ。
おそらくトータルで見た時の一人当たりの購入量はTCGの方がかなり高くなるだろう。

もちろんTCGのデメリットもある。
事前にデッキを組んで戦うということは事前に組んだデッキの内容が勝敗に大きく関わってしまうということである。
特に金銭的な余裕の違う人同士が戦うと、どうしてもカードをたくさん持っている裕福な人が勝ってしまう。
子供の場合、家の裕福さに直結するためある意味残酷である。

また、金銭的限界を考えなかったとすると今度は最強デッキ問題がある。
今の時代ネットには最強と評価されるデッキのレシピが簡単にある。
つまりそのレシピを真似してしまえば簡単に最強のデッキが作れてしまうのだ。
TCGが生まれた当時はネットがなかったため各々が試行錯誤しながらデッキを組み、その強さを競っていた。
しかし今は世界大会優勝デッキをそのまま真似るのが最適解になってしまった。
これではみんな同じデッキになってしまい、同じバトルになってしまう。
これでは全く楽しくない

さらには新しいカードを販売して利益を得る都合上、常に新しいカードを販売し続けなくてはならない。
しかも既存のカードよりも強くして、新しいカードを買ってもらう理由を作る必要がある。
そうなると、起こるのはカードのインフレ。
昔のカードは最新のカードとは比べものにならないほど弱くなってしまい、当初は最適だったゲームバランスも徐々に崩れていく。
実際遊戯王はそれでルールの改正を行なっている。
そろそろそれも限界が来ていると言わざるを得ない。

事前にデッキを組んでくるのではなく、デッキ構築自体をゲームに組み込んだものもある。
ドミニオンはカードを入手しデッキを強くしていきながら最終的な勝利点を競う、デッキ構築ゲームだ。
チャレンジャーズはデッキ構築フェーズとバトルフェーズを合計7回繰り返すことで闘いながらデッキ構築する。

カードゲームはこれからどうなっていくのか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次