事件が起きた

ロンドンのカフェで作業。

コーヒーを飲んでいたため、トイレに行きたくなってトイレに立った。

スッキリ用を足したあとのことだ。

トイレットペーパーがあるであろう場所に手を伸ばしたが、なんと中身が空である。

中身が「空」なのである。

一瞬、頭が真っ白になった。ついにやってしまった。

アメリカではトイレに紙がないことはよくあることだからきちんと見るようにしていたがイギリスは結構治安が良くて油断していた。

さあ、どうする。すでにスッキリ済ませた後で、どうにかして処理しなくては家に帰れない。

そのままパンツを履くか?いや、パンツを汚したくない。

回りを見渡してみた。

手洗い用の水と石鹸が出る。乾燥用の風も出る。

手で処理するか?いや、手を汚したくない。

しかしこれが最善か??

もう一度気持ちを落ち着かせて回りを見渡した。

さあ、今の自分は何を持っていて、何ができる?

スマホ、ハンカチ、服、水、石鹸、風、手、あとは…

非常用ボタンが目に入った。これを押すと従業員が入ってくると書いてある。

これを押して入ってきた従業員に助けを求めればなんとかなるだろうが、かなり恥ずかしい。

手で処理するか。非常用ボタンで助けを求めるか。

究極の選択を迫られたその時、ゴミ箱が目に入った。

そのゴミ箱はそれなりの大きさがあった。

ふたを開けて中を見てみた。

紙が入ってる!!

おそらく何かに使用されたティッシュが大量に入っている。

見たところ捨てられているティッシュの汚れはあまりなく、白いものばかりである。

これだ!!いける!!

捨てられたティッシュの中から汚れていなさそうなものを選んで処理していく。

問題なく最後まで処理することができた。

もちろんしっかり手を洗い、トイレの外へ出た。

自分の中の海外サバイバルレベルが上がったのを感じた。

なんとか生き延びた…

これからはズボンのポケットにティッシュを入れて持ち歩くようにしようと心に決めたのであった。

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